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ニューズレター(税務関係)

2003年6月

IT投資減税と実務対応

本稿は、「日経パソコン」(2003年6月23日号「特別広告企画」/発行元:日経BP社)より転載したものです。


IT投資減税は、ハードウエア・ソフトウエア等のITネットワーク投資を税制で支援する目的で創設された。対象となるのは青色申告書を提出している法人または個人で、平成15年1月1日から平成18年3月31までの取得などについて、平成15年4月1日以後に終了する事業年度について適用される。

この制度を利用するには、年間で一定の取得価額要件を満たす必要がある。資本金3億円超の企業の場合はハードウエア、ソフトウエアがそれぞれ合計で600万円以上、資本金3億円以下の企業では、ハードウエアが合計140万円以上、ソフトウエアが70万円以上、また資本金3億円以下の場合はリース物件にも適用され、その用件はハードウエア合計200万円以上、ソフトウエア合計100万円以上である。

資本金1億円の青色申告法人が40万円のパソコンを10台購入した場合、その合計金額は400万円となり、 IT減税の適用対象となる。税額控除と特別償却の場合を比較すると、 1年目の納税額は、税額控除を利用した場合の方が多くなる。しかし、パソコンの償却期間である4年間を通じて考えると、特別償却を利用した場合というのは、結果的に課税が繰り延べされたに過ぎないことがわかる。このことから考えて、黒字法人などは税額控除を、赤字法人や1年目のキャッシュフローを重視する法人などは特別償却を利用する方が有利であろう。

3月決算法人の場合の留意点として、平成15年1月1日から同年3月31日までの取得設備などは、翌期に IT税制特例が受けられるという点が上げられる。すなわち、これらの設備については平成15年3月期に普通償却のみを実施し、16年3月期に税額控除または特別償却を利用できる。

資本金1億円以下の中小企業(大法人の子会社を除く)では「取得価額30万円未満の少額資産の損金参入」が認められている点にも注意したい。この制度は IT 投資促進税制との重複適用は認められていないので、どちらを利用するかの判断が必要であろう。

また、中古資産や海外事業所で使用するパソコンなどは対象外(国内の事業用のみ)であり、少額資産(10万円未満)の損金参入や20万円未満の3年一括償却を実施した資産も対象外である。


執筆者:

KPMG 税理士法人
パートナー 遠藤 達也

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