Tax Avoidance
日本の租税法規には、「租税回避」の意義を定義する規定はないが、「私法上の選択可能性を利用し、私的経済取引プロパーの見地からは合理的理由がないのに、通常用いられない法形式を選択することによって、結果的には意図した経済的目的ないし経済的成果を実現しながら、通常用いられる法形式に対応する課税要件の充足を免れ、もって税負担を減少させあるいは排除すること」(『租税法』金子宏著)が租税回避の定義であるとするのが、学説上有力である。
また、税負担の軽減又は排除を生じさせる行為として、いわゆる「節税」と「脱税」があるが、前掲の『租税法』によれば、以下のように定義づけられている。
したがって、租税回避は、租税法規が予定していない異常な法形式を用いている点において節税と異なり、課税要件の充足そのものを回避する点において脱税とも異なるとされている。
このような租税回避行為に対する措置として、たとえば法人税法において、以下の3つの規定が整備されている。
また、上記以外にも、租税法規にはいくつかの個別否認規定が設けられている。一般的に、租税法律主義を採用する立場から、これらの否認規定が適用されない取引のうち、どのような取引が租税回避として否認される行為となり得るのかを明らかにするためには、個別具体的な否認規定を明文化することが必要であると考えられている。