Profit Split Method
利益分割法(Profit Split Method、以下「PS法」)とは、独立企業間価格を算定する際に用いられる手法の一つであり、法人又は国外関連者による棚卸資産の購入、製造、販売その他の行為に係る所得を、これらの行為のために両者が支出した費用の額、使用した営業資産の価額、その他当該所得の発生に寄与した程度を推測するに足りる要因に応じて当該法人及び当該国外関連者に帰属する利益から導き出される価格をもって独立企業間価格とする方法をいう(租税特別措置法施行令第39条の12第8項)。
即ち、PS法とは、国外関連取引において当事者それぞれの当該取引から生じた営業利益の合計(合算利益)を求め、当該利益の合計を各当事者が支出した費用の額、使用した営業資産の価額その他適正な寄与度指標に基づき分割し、その結果として求められた国外関連者それぞれの利益を基礎として独立企業間価格を算定する方法である。
具体的には、例えば図Xのように、日本に所在するメーカーが海外の販売子会社と国外関連取引を行っているような場合、まず、当該日本の親会社と海外の販売子会社における当該国外関連取引に係る営業利益を切り出して合算し、それぞれの関連者が果たした機能及びリスクの相対的価値に基づき、当該合算利益を各関連者間で配分し、その結果求められる各関連者の利益に基づき独立企業間価格が算定されることとなる。
なお、合算利益を一定の寄与度指標に基づき配分することからこうした方法によるPS法については「寄与度利益分割法」と呼ばれている。PS法としてはその他に、合算利益を各関連者に配分する際の考え方の違いから、残余利益分割法※1や比較利益分割法※2などがある。
また、PS法は日本において、独立価格比準法(Comparable Uncontrolled Price Method)、再販売価格基準法(Resale Price Method)、及び原価基準法(Cost Plus Method)から構成される基本三法に劣後されるその他の方法として位置付けられており、基本三法が適用できないような場合においてのみ適用される手法である。