近年従業員のメンタル・へルスが注目されるようになった背景には、主に下記の2つの背景があると考えられます。
長引く不況やグローバル化などのビジネス環境の大きな変化により、企業は従来のやり方の変更を迫られました。その結果、激化した競争の中で企業の関心は効率一辺倒になり、以前の家族的な経営の時代に終わりを告げ、時代は成果主義へ走り出しました。
コミュニケーションの欠如も精神を病む主要な原因の一つです。ITの発達で受けた恩恵も多いですが、電話よりもe-mailに頼るようになり、社内の会話が減りました。また、特に若い人は、仕事以外ではあまり職場の人と付き合いません。さらに、成果主義が浸透してくると上司はプレイングマネージャーとならざるを得なくなり、以前のように部下とゆっくり話す機会がなかなかとれなくなりました。これらに加えて、日本人のまじめな性格が追い討ちをかけます。うしろめたさからか、誰にでも見ればわかる病気やケガ以外では休まず、症状がはっきりと表れてから慌てることになります。
メンタル・へルスを害されている場合、うつ病や原因不明の長期体調不良から始まり、重度の精神障害や無断の欠勤に至り、最悪の場合自殺や過労死に至ることがあります。
原因としては、社内での過度な目標責任からくるストレスや不況・リストラ等による将来に対する精神的不安、職場内でのパワーハラスメントやセクシャルハラスメント等様々な要因が考えられますが、簡単に目に見えないだけに精神面での健康には特に注意を払う必要があります。
表面的に見れば個人の問題のようですが、実際には過労死や自殺、生産性の低下、欠勤者の増加、労災の増加、ストレス社員による機密情報の漏洩等、会社にとって大きなイメージダウンや事故につながる等企業にも大きな影響があります。
メンタルヘルスケアには、3つのポイントがあります。
特に重要なのはこのような状況にならないための予防(環境作り)です。万一このような状況に陥ったら周りが気をつけ早期に対処することが必要です。職場ではそれは上司の役割になります。