海外腐敗行為防止法(Foreign Corrupt Practices Act:FCPA)

1970年代、米国証券取引委員会(SEC)はウォーターゲート事件をきっかけに贈賄行為の調査を実施しました。その結果、米国企業が海外で大規模な贈賄行為に関与していた事実が顕在化しました。当該調査によると、1976年までに450社以上の米国企業が海外の政府関係者や政党へ贈賄行為をしており、その総額は3億ドルを超えていました。

また当時、国内の政治家・公務員に対する企業の贈賄行為を取り締まる連邦法は存在しましたが、海外の贈賄行為を直接規制する法律がありませんでした。その法律制定に拍車をかけたのが1976年に起きたロッキード事件です。そして1977年12月、海外腐敗行為防止法(FCPA)が法律として制定され、米国が、世界に先駆け初めて海外の贈賄行為を犯罪と規定しました。

FCPAに違反した場合、刑事罰として、贈賄行為1件につき企業に最高200万ドルの罰金、役員や従業員などの個人に対しては最高10万ドルの罰金または5年以内の懲役、もしくは両刑が科せられます。このように法人にも罰則がある点でFCPAは特殊な法律です。

日本におけるSEC登録企業や米国において事業を展開する日本企業等では、FCPA違反をしないための対策を講じる必要があるものの、同法の適用範囲等の詳細についての理解は、米国外の企業関連当事者等に深く浸透していないために、FCPA違反リスクをかかえたままの無防備な状況にあるといえます。

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