不正・不祥事が発覚したときに、外部の調査機関を利用することや、外部有識者による不正調査委員(以下、「外部調査委員会」という。)を設置するケースが多くなりました。これは、外部調査委員会を設置することで、不正・不祥事の発覚後における会社内部の調査に透明性・客観性を担保すること、および株主代表訴訟に備えた法的な側面からのアドバイスが受けられるというメリットがあります。
また、外部調査委員会は、実際に調査をするというよりも、株主やステークホルダーからの要求に応えられる調査を行えているか否かというモニタリング(書類審査)および不正・不祥事の主体的関与者や経営陣等への客観性が高く要求されるインタビューを担当することが多いようです。従来は外部調査委員会には、弁護士が選出されるのが一般的でしたが、最近においては、弁護士の他に、不正調査の実務家が選出されることもあります。
外部調査委員会は、真実が解明されて初めて有効な判断が行えます。不正調査の有効性を担保するために、企業は真実を解明すべく会社の内部調査をサポートする専門家が必要になります。
真実を解明するための内部調査をサポートする専門家の存在、そして、調査の透明性・客観性を担保する外部調査委員会の設置という組み合わせによって調査を実施することが、経営者が誠実に対応するための最良の方法です。事実の解明とそれに基づく判断・評価は別物です。これが一緒になってしまうと事実を歪める可能性があります。例えるならば、警察と検察のような関係にあるのかもしれません。