CSAとは、コントロール・セルフ・アセスメント(Control Self Assessment)の略であり、リスクマネジメントまたは内部統制等に関する統制活動の有効性について、業務運営のなかで統制活動を担う人々が自らの活動を主観的に検証・評価する手法です。内部監査や外部監査のように独立した「第三者」が客観的に評価するのではなく、リスクに対するコントロールを実際に維持・運用している人々自身が、その有効性について評価・分析も行うことが特徴となっています。
ビジネスの拡大や複雑化にともない、内部監査の対象領域が拡大化・専門化する一方で、内部監査部門の資源(人員、時間、専門知識・能力など)には限界があります。そこで、組織全体にわたるコントロールの有効性を確保する内部監査の補足手段として、CSAの手法は欧米を中心に利用されてきました。また、全社的リスクマネジメント態勢の構築・整備を進めるなかで、特に現場におけるリスク管理・危機管理の手法の一つとしてもCSAが用いられるようになりました。
近年、日本企業でもリスクマネジメントや内部統制の意識が高まるにつれて、CSAの導入企業が増えています。
CSAは単なる内部監査の補足手段として機能するだけでなく、次のようなメリットも期待できます。そのため、組織全体のコントロールを強化するために有効な手法であると考えられています。
CSAにはさまざまな手法・ツールが用意されています。それらは、ワークショップやグループディスカッションなどによる「セッション型」と、チェックリストやアンケートを用いる「質問書型」の2つに大別することができます。両者には以下のような特徴(メリット・デメリット)があります。
| セッション型 | 質問書型 | |
|---|---|---|
| メリット |
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| デメリット |
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適用目的 /適用例 |
【一般的に、業務プロセスレベルでコントロールの内容などを具体的に確認する目的において有効である】
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【一般的に、総合的な傾向等を会社レベルで分析する目的などにおいて有効である】
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CSAを採用する際は、企業風土や企業が属する産業の特質、内部監査における課題の性質、CSAを採用する目的、対象者の特性などを鑑み、手法を適切に選択あるいは弾力的に使い分けることが必要です。これにより、CSAの目的の達成および必要な情報を的確に収集することが可能となります。内部監査部門の作業時間削減のみを目的としてCSAを実施すると、CSA本来のメリットを享受することができなくなる可能性があります。