企業が法律や規則の遵守にのみ焦点を当てていたとき、そのような企業の努力は「狭義のコンプライアンスプログラム(法令等遵守プログラム)」と呼ばれていました。米国では1980年代に入ると、不祥事などの反省から、多くの企業が倫理の重要性を認識するようになり、その活動は「倫理プログラム」とも呼ばれるようになりました。今日の市場には、これら2つの名称だけでなく、さまざまな名称の同様の内容をもつプログラムがあります。
各企業では、何年にもわたって、いかにして従業員が会社の価値観や行動規範、方針などを理解・共有し、それに準拠した行動をとることができるかについての取組みが繰り返し行われてきました。このようなゴールを追求するプログラムは、伝統的に「コンプライアンスプログラム」と呼ばれてきました。
最近のこうした取組みでは、単なる法令の遵守に限定せず、倫理面も含んだプログラムに焦点が合わされています。KPMGではこれらすべてのプログラムを総称して「インテグリティプログラム」と呼んでいます。
インテグリティプログラムの対象範囲・目的を整理すると次のようになります。
前述の(1)から(4)を対象範囲・目的としたインテグリティプログラムについて、KPMGでは次の図に示す構成要素からなる「仕組み」およびその「実践プロセス」としてとらえています。